蔵元探訪(酒井酒造)
夏の甲子園、東海大相模が横浜高校を破り神奈川県代表に名乗りを上げました。
なんと、巨人軍の原監督が選手として出場して以来、33年ぶりのことです。
強豪ひしめく神奈川では、決勝や準決勝までは勝ち進みますが、なかなか代表出場の機会をつかみ取れなかったんですね。
しかし毎日毎日、暑いですね~! A ̄ロ ̄;)アヂィ
甲子園で応援する皆さん、熱中症にご注意ください d(^ー゜;)ネ
さて、山口県岩国市の蔵元巡り編・パートⅢです щ(^▽^*)スリー 最終回になります。
前回ご紹介した八百新酒造をあとにして、歩いて向かいます。すぐ近くなんです。
今津川に架かる橋を渡りしばらく歩いて行くと、建物の屋上に、どうやら緑色のタンクらしき物体がいくつか見えます。
小学校の隣にあり、小学校の建物の一部かな?っと思えるくらいです(笑)
きっとあの建物ですね。
三階建ての立派な建物に到着すると、ちょうど専務の酒井秀希さんが迎えに出てきてくださいました。
こんにちは、今日はよろしくお願いします。
酒井秀希専務や仲間史彦杜氏とは東京である試飲会や日本酒フェアなどで何度も会ってお話をさせていただいています。
念願かなって、蔵見学をさせてもらいにきました。
まず、通されたのが「社長室」。 中には社長の酒井佑さんがいらっしゃいました。
秀希専務と仲間杜氏もご一緒に、蔵の歴史から代々の素晴しい歴代杜氏さんのこと、仲間さんが杜氏になられたこぼれ話、幻の神米「イセヒカリ」の復活のご苦労のことなど本当にいろいろと普通では聞くことができないようなお話を丁寧にうかがうことができました。
特に、仲間杜氏については勉強熱心だ!っと大変高くかっていらっしゃる言葉が印象に強く残りました。 酒井社長、本当にありがとうございます。
蔵の中を案内
蔵に入る正面には、しめ縄があり酒造りの神様「松尾様」が飾られています。
はじめに屋上まで登ってこの地帯が、上流からながれてきた錦川が河口付近で今津川と門前川に別れた三角洲になっていることを実際に見て説明してくださいます。
前回、今津川の側では上流に堰ができた関係で海水の成分が混ざるという話がありましたが、ここ酒井酒造さんは中洲のちょうど真ん中にあることで深さの違う三本の井戸水には、どれもまったく影響がないそうです。 また、海水の満ち引きで干満が大きい大潮の時期は、一番浅い地下8メートルの井戸から潮の圧力に押されて井戸水が湧き上がってくるそうです。
五橋の蔵は三階建てで、酒造りの行程が三階から二階へと順に階下へと移る実に合理的な流れになっています。
洗米場や米を蒸す釜場と麹室が三階にあります。
麹室
自動製麹機と自動麹枯機?です。直径が5メートルくらいあります。
このシステムは、大手の酒造メーカーよりもいち早く導入したそうです。
そして、こちらが酒母や吟醸系以上の麹を箱麹で造る部屋で、しっかりとしたアコーディオンカーテンで区切られています。
奥に麹箱がたくさん積まれて入るのが見えます。
ねね
空調のしっかり効いた酒母室には一本だけ小さいタンクが置かれ、中でお酒の醪がプチプチと息ずき発酵していました。
「これは ねね の醪で、一年を通して造っています」と仲間さん。
んー、いい香り!「ねね」は、微発泡・低アルコールの生酒で、やはり鮮度を大切にして通年販売しているんですね。 女性に大人気です。
仕込タンク
2階に下りてきて、こちらの仕込みタンクは、全て温度管理できるサーマルタンクです。それも半密閉式のタンクです。
普通酒などはコチラの大きなタンクで、温度管理をしながら造られています。
そして、できたモロミはこの巨大な薮田式絞り機でお酒にしてゆきます。向こうまでカメラのフラッシュが届きません (゜▽゜;) デカッ
この部屋も温度管理されていてとても涼しいです。これから使うお米の袋が手前に積まれています。
ちなみにお米の精米は、契約農家があるトラタン村に自社精米所があり、そこで行っています。
少量・手作業・温故知新
一方、五橋の蔵では少量生産の手間隙かけたお酒をラインナップしています。
この木桶は、あの吉野杉で出来た木桶と地元山口産の杉で出来た木桶で、それぞれ特徴があり出来上がったお酒の味わいが違ってくるそうです。
今は仕込みをしていないので、箍(たが)緩んで目地の向こうが見えますが、仕込前にお湯を入れて用意を始めると木が水分を吸って目地が合わさりパンパンに箍が締まるそうです。
昨年は、木桶を新調する際に蔵人が桶屋さんに出向いてメンテナンスの仕方などを教わってきたそうです。
そして、コチラは生モト造りでお米を半切り桶に入れて摺る為の櫂です。
この木製の櫂の材料は、あの錦帯橋と同じ材質で出来ている特別製だそうです。焼印が押してあります。
仕込蔵全体が、空調の効いた環境になっていて部屋ごとに温度管理されています。
このように少量仕込の特定銘柄のお酒はコレも特別に搾ってお酒にします。
奥にあるのは特注の空気圧を利用した舟で、右手の油圧で搾る舟と合わせて二隻があります。
また、手作業で袋絞りの雫取り酒をとるステンレス製の桶がコチラです。
この絞りを行う時は、蔵人総出で超肉体作業になるそうでみんな集中して神経がピリっと張り詰めるそうです。
近代的な設備と、木桶仕込みや生モト造りで醸されたお酒を手作業でじっくりと造る。 そして、江戸の昔にお殿様が飲まれたであろうお酒を、文献を紐解き再現しています。
さすが仲間杜氏、社長が惚れ込む訳です。
また、蔵の中にある仕込タンク以外の機械や器具には全て車輪が付けられていて、必要な時に必要な場所にセッティングし、使わないときは別の場所に動かす。 合理的に酒造りをしています ヽ(▽⌒)ヤルー
試飲
蔵見学から社長室にもどり「では、せっかくなので試飲をしてみてください。 toto さんは五橋の酒は大体飲まれていると思うので、今日は普段あまり見かけないお酒を用意しました」と、
「まず、コレは生の大吟醸なんです。通常、大吟醸は搾ってからすぐに火入れをするんですが。火入れしていないビンが後から2本だけ出てきたんですよ」・・・すごくいい香り♪
「次は、トラタン産・山田錦の純米大吟醸」・・・バランスがすごく良く、旨味がのっていますね。
「コレは、献上酒で古文書から復元したお酒です」・・・やさしいお酒、お燗が合いそうです。
岩国の夜
このあと、酒井秀希さん・雅恵さん・梧舟(ひろのり)くん親子そして仲間さんとご一緒に岩国の街に繰り出してお食事をご一緒させていただきました。
ここ岩国は、人口当たり日本一飲食店(飲み屋さん?)が多い地域だそうで、みなさん外飲みの機会が大変多いそうです。
例によって、お料理やお酒の写真は一枚もありません、ご勘弁を!m(-_-。)m
雅恵さんとは、一昨年にあった山口県の酒蔵の女性有志で組織しといる「和らぎ会」が東京のアンテナショップ「おいでませ山口館」で開催したイベント「山口☆新酒フェア」でお話をうかがったのが最初です。その後もいろいろなイベントがあるとご連絡をいただいてとてもご親切にしていただいています。ご子息のヒロくんは、一歳半のやんちゃ坊主予備軍(素質十分です;笑)
小料理屋「喜代」さんのご主人の美味しい料理を楽しみながら、みんなでワイワイと楽しみながらの食事です。まず、蔵から持ち込んだ例の大吟醸生酒で乾杯して、献上酒、木桶仕込みをなどをお燗に付けてもらいます。
仲間さんは、実に勧め上手、秀希さんは、ドンと構えて陽気に話をしながらクイクイと呑み重ねていて実にお強い!
ヒロくんは、人見知りは一切なく、誰にでも愛嬌を振りまいてモテモテです。 将来は大物間違いなしですね!
その後は、いろいろ酒談義やら子育ての話などで大いに盛り上がっちゃいました。
「岩国に来てもらって、一軒で帰すなんてありえません」と、当然のように二次会へ (^◇^ ;)
スナックへ場所を移して、今度は五橋の純米発泡酒「ねね」でカンパーイ (⌒▽)u☆ч(▽^*)
うちのカミさん「美味しいー♪」っと、超お気に入り!今度大量に仕込みましょう。
ヒロくんはこちらのお店でもモテモテで、みんなにダッコされてはしゃいでいました。
toto は、すでに立派な酔っぱらいに仕上がって、店を出るころは階段をのぼるのも千鳥足状態です。
何の話しをしたのか・・・? 記憶喪失 (。_゜)?
失礼がなかったか心配ですが、翌日カミさんに聞くと「なんか楽しそうに話していたよ。」っと、ひと安心。
帰りのタクシーまでご用意いただき、至れり尽くせり、感謝ヒデキ感激です!
ホテルに着くと、即、爆睡でした。
五橋のみなさん、本当にありがとうございます v(^▽^*)タノシカッター
また訪れたい!
さて、3回にわたってお伝えした岩国での酒蔵巡り、実に有意義で楽しい一日でした。
そして、岩国の方々の温かく親切な人柄に触れ、感謝の気持ちでいっぱいです
みなさん、本当にありがとうございます。
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コメント
山口蔵元探訪のの最後は、お気に入りの?酒井酒造なんですね、
でも、自分は、五橋って、あまり聞いたこと無いお酒です(^_^;)
岩国の夜も満喫されたみたいですね、貴重な大吟醸も旨そうですが、
奥様もお気に入りの「ねね」って、おもしろそうなお酒ですよね、
機会があったら呑んでみたいです。
投稿: kohyou | 2010年8月 2日 (月) 18時39分
kohyouさん
五橋さんは、地元では大きな蔵なのですが
やはり首都圏ではあまり見かけませんね。
しかし、日本名門酒会に加盟しているお店や
デパートなどに「ねね」が置いてあることは多いですよ。
投稿: toto | 2010年8月 3日 (火) 23時12分